マーケット感覚を身につけよう
ちきりんさん本2冊目でございます。
マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法
- 作者: ちきりん
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/02/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (26件) を見る
自分のアタマで考えようの対になる本とのことです。つまり、「考える」=論理思考の反対にある感覚、それがマーケット感覚とのこと。ただ個人的には「対」になる、ほどではなく、別のアプローチから切り込む本かな、と思います。
論理思考については、巷に山のように本がありますが、一方でマーケット感覚、すなわち何が売れるのかがわかる感覚 について書かれた本は少ないように思えます。ただ、このマーケット感覚というのが曲者で、そんなことがわかれば誰でも大金持ちなわけで…つまり正解など無いのです。論理思考はある程度正解、決まったアプローチがあるわけですが、マーケット感覚は無いのですよね。この本でも正解については書かれていません。ただ、この感覚が重要なこと、どんな視点が大切か、どうやって身につけるべきか、ということが、ちきりんさんのわかりやすい解説や図解を見て理解できる本かと思います。
自分のアタマで考えよう
本日は、よく参考にさせていただいているちきりんさんの本から。
- 作者: ちきりん,良知高行
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2011/10/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 30人 クリック: 893回
- この商品を含むブログ (155件) を見る
「考える」ということがどういうことかを、ちきりんさんの例示を交えてわかりやすく説明している本です。社会人の役に立つことは然ることながら、高校生大学生にも十分わかりやすく、また役に立つ本になるのでは無いでしょうか。
いわゆる自己啓発的な本に書かれていることとあまり変わらない、というのはその通りではあります。しかし、そこら辺の本より遥かに分かりやすく、読みやすいというのがこの本の魅力であると思います。私も何度も読み返していますが、本当にすぐ読める割に、毎回得られるものがあります。「考える」ことの入門編としておすすめです。
プレゼンテーションZEN
三冊目。題名の通り、プレゼンテーションの本になります。
デザイナー向けの本というか、どちらかというとTEDで行われているようなプレゼンテーションをするための本と言えます。効果的なビジュアルとキーワードのみのスライドが中心で、それをプレゼンターのトークで補足しながら、あたかも一流のショーであるかのような、そんなプレゼンスタイルのための本です。
私は一般企業のサラリーマンであり、正直この本通りのスライドを作成したら、まず怒られるでしょう。プレゼンターがいないと成立しないプレゼン資料は、なかなか会社では求められないのではないでしょうか。
とは言え、この本から学ぶこともたくさんあります。見やすいプレゼン資料を作成するノウハウも然ることながら、一般的な仕事論の本としても役に立つでしょう。日本の伝統が大切にしている考え方・感じ方を仕事に応用すること…日頃仕事に追われる身としては、初心に帰るというか、大事な考え方のように思えます。
ひらめき教室
早速2冊目。暗殺教室の作者、松井先生と、デザイナーである佐藤さんの対談本になります。
弱者のための仕事論ということで、お互いの苦手なところ、ちょっと恥ずかしくて人に言えないところを曝け出しながら、その中で生き抜くための(生き抜いてきた)知恵や経験を紹介している本です。といっても堅苦しくなく、さらっと読めるのがこの本のいいところだと思います。
私は、特に松井先生の話がとても身近に感じられました。漫画家として求められがちな画力が無い中で、どうやって生き抜いてきたのか。まさしく、弱者のための仕事論ですね。
人と違うことを恐れず、逆にそれを武器にしたからこそ今がある。仕事に妥協はしないけれども、そこに行き着くプロセスは自由で良い。なんて、そんなことを感じた一冊です。肩の力が抜ける本だと思います、新書でお安めなので是非どうぞ。
読書レビュー: 質的社会調査の方法
これから気に入った本のレビューを書こうかなと思いましたので、まずはこの本を紹介させていただきます。こちらはTwitterである人が勧めていたので買ってみたのです。
質的社会調査の方法 -- 他者の合理性の理解社会学 (有斐閣ストゥディア)
- 作者: 岸政彦,石岡丈昇,丸山里美
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2016/12/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (6件) を見る
まず、社会学とは何かというところから、質的調査と量的調査(いわゆる、アンケート調査など)の違いを触れた上で、質的調査の魅力・難しさ、目的ー他者の合理性の理解というところに踏み込んでいく。難しい語句や抽象的な概念はほぼなく、あくまで筆者たちの体験から質的調査について説明していくので、私のような初学者でも問題なく読めます。
調査というと、正直アンケート調査しか思い浮かばなかった私ですが、こんな調べ方があるのか、そして、学術的に深められているのに驚きです。
そして何より、他者を理解する、ということはどういうことなのか考えさせられます。自分にとっては不合理に見えることでも、他者にとっては合理的な判断だということ。当たり前と言えば当たり前です。しかし、他者の視点で見る、というのは実際にやろうとすると、すごく難しいことだと思いませんか?
実際の研究成果も見たくなる、そんな質的社会調査の入口となる一冊です。